海と山が好き

海と山が好きだけど埼玉に住むおっさんが遭遇したアジャイルとかのはなし

研修やカンファレンスへ自費で行くかどうか

研修やカンファレンスに自費で行くかどうかっていう話

 

id:kobase16 さんの記事を見て思ったこと。

個人的には、ここ 1, 2 年は自費で行く場合が増えた。

理由として考えてみると

  1. 会社にとってまだアジャイルはそんなに必要じゃない。5年後には必要だけど。
  2. 社内の手続き&社内システムが面倒。金払ってでも回避したいレベル。
  3. 給料増えた(少しくらいはね)
  4. 仕事観が変わった

って当たりなのかなと。ハイパーものぐさなのはさておき 4.が一番大きい気がする。

 

どっかで見たんですが、「会社に仕える」っていう働き方と、「ジョブに仕える」働き方のパターンがあると。

  • 前者 (会社に仕える) は、会社のミッションに合わせてアサインされた仕事をこなす。何をやるのかよりも、どこに所属するか、が重要
  • 後者(ジョブに仕える)は、自分のジョブ(エンジニアとか)を発揮できる(金を払ってくれる)会社で仕事をこなす。何の仕事をするのか、が重要

で、個人的にはある程度アジャイル周りの経験を積んできて、後者に意識が移行してきたんだと思っています。

というか、会社に依存すると、会社が倒産したときにリスクしかないので、外でもやっていけるスキルを身に着ける=外のジョブ(欧米だとギルドみたいなもの作りがち)に交流することが増えるので、結果として私の中で必然的に会社への依存が相対的に低下したんだと思います。(まあ会社の本流じゃないことばっかりやってるし)

なので、自分がやりたい仕事をするうえで、自分の成長への投資っていう意味で、カンファレンスなどへの費用は自費で言ってます。当然 RSGT は休暇を取りました。

2020.scrumgatheringtokyo.org

(えっ、お茶の水なの‥?)

 

まあ結果として投資した分以上の給料のフィードバックが返ってきているので、そこら辺の株に投資するよりはリターンが大きいかなと思っています。

30代までは金融資本よりも人的資本に投資した方が効果が高そうなのでそうしています。

Agile Talks に行ってきたメモと感想

Agile Talks #1 に言ってきた話と感想

Agile Talks is 何

  • Agile Talks vol.1 - connpass
  • RSGT で落選したネタを聞いてみたいよの会
  • freee さん開催。そういうの男前でいいと思う。

1. 「アジャイルコーチから見たScaled Agile Method.. ~SAFe and LeSSから学ぶ勘所~」

SAFe の話(オージス原田さん)

  • 企業アジャイル標準とかの支援でやっている
  • 大事なこと: Train everyone, Launch Train
    • 乗せなくていい方法を考えたいわ
  • 徹底的にアジャイルをやっていこうよ!というのが SAFe
  • 予算の振り分けをポートフォリオでやる。(Epic に振り分ける)
  • Agile Release Train が大事。
  • Train にみんなを載せて価値を届けていく
    • 乗らないと価値を届けられないのはなぜ?
  • PI 計画を立てて、Iteration で Scrum をやっていく。
    • PI 計画のサイクルは、十分 Agile なの?
  • SAFe の価値は Innovation がある。
    • SAFe やりながら Innovation を生み出した例ってあるのかな?
  • やってみると問題が出てくる。ので、経営陣が課題を解決することになる。
  • ART(Agile Release Train)という横断的な組織で価値を届ける。
  • Train の中にチームがいっぱいある。
  • PI 計画は SAFe の基礎であり、これをやっていないなら SAFe をやっていないと言える。
  • PI 計画はとても熱気がある。アジャイルっぽい感じがするらしい。
  • PI 期間はどれくらい? → 10週間くらい
  • PI 計画の想定が違っていたらどうする? → PO Sync とかで PdMgmt と Sync する
  • 裏で PO 同士が握ってる感はたまによく見る(?)
  • システムを変えられるのはマネジメントです、という観点が SAFe の考え方。
    • 自己組織化どこいった
  • 組織全員でジャーニーする
  • リーダー研修やってるし来てね

LeSS の話(kanataku 木村さん)

  • 原理・原則を中心にフレームワークを持っている。ガイドがその外側にあり、実験が最外郭
  • LeSS は Scrum である。Scrum から変わっていない。
  • ”少なくすることでもっと多く”
    • でもチームはスケールさせるのは肯定するのかな…そこに矛盾を感じてしまわんでもないのが Scale なんちゃら
    • おなじ LeSS にしない、っていう判断基準はある?同じ Product でなければ、同じ LeSS にしない、ということでよいのかな?
  • 小さいところから始める。(SAFe とは逆だね)
    • これらの Scaled フレームワークが現場から出てくるケースはある?それは自己組織化していると言える?百歩譲ってトップダウンだとして、その後チームは自己組織化できるのかな?
  • Feature チームでチームを作るのが大事
  • Product Backlog は一つ。
    • いっぱいあるとマネージャーがゴニョゴニョ...
  • 依存や問題点を解決するために、複数チームで協調してイベント(計画とか)をやる
    • 依存をなくす方法は話されるのかなあ
  • レビューはみんなでやろうね。マネージャーも(?)
  • SAFe みたいに偉い人を捕まえて導入するわけじゃない。やっといた方がいい。
  • 小さく始めるのが大事。
    • 小さく始めて回ってるなら LeSS に参加する必要なくね?
  • ラーマンの組織の話、飛ばされる。
  • LeSS 勉強会やってるから来てね

所感

  • 知りたいのはアジャイルをどうスケールして組織に広めるか、であって、アジャイル開発(プロセス/フレームワーク)をどう広めるかじゃないんだよなあと再確認
  • "上" から出された方針の元で変えられたプロセスで、チームが自己組織化していけるのか?ってのがやっぱり1番の疑問(解決してない)
  • SAFe とか上しか見てないから顧客とか絶対見ないしなあんなもん

2. 「レトロ・オブ・ザ・デッド ~ゾンビレトロしてたチームを2年間観察していたら、良い振り返りをするようになったので、その活動報告~」

  • 講演者: Yamaneko 田中さん
    • Coaching Agile Teams の翻訳会やってる会社かな
  • RSGT でボツになった。タイトルのインパクト重視で長いタイトルにしたのに落ちた
  • 2年間同じチームを見続けている
  • お通夜みたいなレトロをやっていた。Problem の前でひたすらフリーズしてしまっていた。
  • Random retros - Get new ideas for your next retrospective をやるようにしてみた
  • チームがこのまま続いて楽しみ続けていくだろうということに疑いが無いレベルに育った
  • そもそも良いレトロってなんやろ
  • アンチレトロ:自傷的なレトロ、Problem だけに注目している、技術的課題しか見ない、そもそも振り返ってない。
  • 帆船のレトロとかやってみている
  • 行きたい先・なりたい姿に向かった少しでも前に進んでいることが見えないとあかん
  • 某コーチの助言「チームは問題解決をしてはいけない」
    • コンテキストがわからんけど正解(=解決策)がないからかな。暫定解。実験。
  • 自己肯定的であることが大事。From 子供を伸ばす共育コーチ
  • 良いレトロとは:実行可能かつ計測可能。長期的なゴールに対する投資。自己肯定的。
  • 高揚感と自己肯定感は別。

    どう変わってきたのか

  • レトロのパターンを変えてみた。帆船やってお絵描きをして空気が良くなった。
  • チームの雰囲気が良くなったものの、飽きてきた。ので、いろいろ試すようになった。
  • Check-In/Check-Out は効果あるので常にやるようにする。
  • 文化に対するアプローチをしたときに最も躍進する。変える気付きを得たとき。
  • 拡散と収束が大事
  • 何かをする、のが大事ではない。何を変えるのか、が大事。
  • 楽しくやる!
    • スクラムガイドにもちゃんと書いてあるのにね。現場で尊重されてない単語の一つだよね。
  • レトロのやり方も検査する。
  • 決めたことはやり切れ

所感

  • レトロ難しいよね
  • コーチとしてもういいかなこのチームは、って、どういうところを見てるのかなあ。

以上

Agile Leadership Summit 2019 に参加してきた

Agile Leadership Summit 2019 に参加してきた



どんなイベントか

Agile Leadesrship Summit 2019 に参加してきましたという話。

www.agileleadershipsummit.org

OST(Open Space Technology) 形式で、テーマだしとテーマごとにワイワイガヤガヤスタイル。

参加者はアジャイル界隈で有名人だとか、アジャイル実践している人たちがほとんど。

これはまあイベントの趣旨としても違和感ない話。しかし新鮮だった。

どんな感じだったのかは関さんがハッシュタグ(#AgileLeaders) をまとめてくださった通りな感じ。

togetter.com


基調講演

基調講演は武装解除に携わる瀬谷ルミ子さんの講演

紛争調停 → 紛争予防の活動にシフトしたとのこと。

コンフリクト解決とコンフリクト予防といった考え方は、コトの規模ははるかに違うが、日々のアジャイル推進とかとかなり似通った部分があったのでとても面白かった(小並感)

以下、適当におもいだせる部分で日々の仕事でも見かけると感じた部分。

  • 女性が調印プロセスにいない和平合意は破棄されやすい。 紛争で被害に遭った当事者を置き去りにして決定しても長続きしない。

  → 現場を無視してどうやるかを決めても長続きしないのと一緒

  • 自分たちが居なくなっても紛争の火種が早めに消せる状態が目的。自立を促す。   → これは普段から言っている通り、自分をクビにするのが SM なり PMO のお仕事、ってゆーのと同じ。

  • 身構えさせない会話をしないと本音が引き出せない。そんな研修もしている。

  → これは外部からコーチングで現場に入った時に超重要なスキル。どんなことやるのか非常に知りたいなあ。

  • 戦争はニュースになるけど平和はニュースにならない。

  → プロジェクトも順当に終わらせられた奴はあまり評価されない。ってのと似た感じがした。失礼ながら。


OST 学んだこと

自分はコーチ卒業のタイミングについていろいろ聞いてみたいのでボードマスターをやったのが1セッション。

他にもヤバめなチームがあるなら、そっち行った方がいいかな?と思いつつも、今のチームが放置して改善し続けられるかな?という悩みが多々あって、判断になる目安がいろんな観点から欲しかったので。

  • 自分たちで問題を解決できるようになったら

  • 自分たちで実験できるようになったら

  • 声がかからなくなったら or 話を聞くだけで彼らが自己解決できるようになったら。

あたりが目安だね、と。まあ思ってた通りくらいの結論だった。それはそれでよし。

あとはスタバ分室でゲリラで高収入をテーマにしたところもあったので出かけてきた。(謎)

話題になっていたのは、チームを離れてもチームがアジャイルになり続けてくような状態にメンテしてくれる活動家が育たないと、厳しい。スケールしない。っていう話。

こいつは離れた後に一番不安になるところなので非常に課題感があるところ。

フォロワーは生まれるけど、プロモーターまでは育たないし。

自分が開発をうまくやるにはどうしたらいいか、っていう観点から、チーム・組織がもっとうまくやるにはどうしたらいいか?っていう観点へ変わるのは、やっぱり難しい。

自動詞と他動詞なのか、SVC で語るのか SVOC で語るのかくらい変わってくる(懐かしい英文法の話)

持続可能なアジャイルチームを作るにはどんな人が必要か、そのために何をしたらいいか。

それがわかればアジャイルコーチって職業自体要らなくなりそう。

難しい


その他の印象

参加者の熱量がスゴイ

社内で実践者や広める役割の人に会うことはほぼないので、とても新鮮。

(社外とはいえ同志がいるってのはいいことよね。)

何をやれば解決できるのか、社内に有識者も見当たらないままこの7年くらいやってきたけど詐欺師症候群に近いような不安や孤独感の多い仕事だったけどもう少しアジャイルを頑張る気になれた気が、する。しんどいことには変わらんけど。


来年もやるそうで。来年は2日間開催とのこと。

確かに枠足りない気がしたからいい気がする。

スロットあたりの参加者はこれ以上増やせない気もするけど。

(傍観者ばっかりになっちゃう)

総論とてもよいイベントだったので、多分来年も参加だろうな。

来年も有給とって自費参加しそうではある。

最後に、素晴らしい運営の方々に素晴らしいイベントを設けてくれたことへの感謝を。

どうやってアジャイルを推進するか?

どうやってアジャイルを組織で推進するか

TL;DR

  • 組織内の知識を深める

  • 成功事例を小さく作り、仲間を増やす

  • トップダウンがあってもいいけど依存はしない

  • 手法ではなく、課題から始める


アジャイルを推進する状況を考えてみる

  1. アジャイルが好きで、自社に広めていきたい。

  2. アジャイルが流行ってるから、組織で取り入れたい。

  3. 偉い人に言われて、推進することになった。

大体この辺ですかね、推進する人の抱える背景は。

1.の方の落とし穴は、現場 VS 私&アジャイル になってしまいがちなことです。

その勝負に負けると、組織はあなたの愛するアジャイルから遠ざかります。 (現場と戦う時点であなたが勝っても彼らは遠ざかります)

2.の方の落とし穴は、何をやるべきかが判らず、イマイチ効果の低い導入となってしまうことです。

なんかアジャイルって上手くいった感じがしないんだよね、と言う実感が広がりやすいです。

3.の方の落とし穴は、何故やるのかを特定できず、場合によっては直近の成果に走ってしまい、結果・効果が得られないことです。

ドラスティックに進めると、組織のパフォーマンスがエラいことになります。(もちろんダメな方向に)

大抵どれも辛い結末になるので、避けやすい(今までのところ)やり方を考えています。

とりあえず現時点で、大事なのは冒頭に書いた4点かなと。


1. 組織内の知識を深める

アジャイルについて何も知らない人がいる組織で変えていくのは非常に大変です。

最低限レベルの情報は最初の教育で必須だと思います。

この情報化社会なので、ある程度みんな「アジャイル」と言う言葉は知っています。

『ドキュメント作らないんでしょ?』

マジでそれくらいのことを言われる環境で進める羽目になります。最低限大事。プロトコルがあってないのに突っ込んだカイゼンの会話はできないっす。

で、初期の教育フェーズで大事なのは、メンバーとの双方向の会話を可能な限りリッチにすること。

机上のお勉強だけならなんとなくわかった気がするしやれるほどわかった気はしないので。

話を聞いて、自分の頭で理解して、不安や疑問に思う点を挙げて、会話を重ねて理解を深めることが、教育の効果を最大化する上で大事。超大事。


2.成功事例を小さく作り、仲間を増やす

いきなり風呂敷を広げて大規模にやろうとするのは無謀です。

失敗した時のリスクは測りきれないし、コントロールも効かないでしょう。

彼らの成功を導けるよう、ただし導かれた、と言う受け身にならないように、イイ感じに導かないといけないです。超大変。

そもそも組織の変化というのはとても複雑なので、はじめにコレをやる!と決めてうまくいく場合はほとんどないです。

大抵の場合、現場にいる人間それぞれの利害が抵抗や受け入れやすさに変化します。

できることとしては、臨機応変に目の前の課題を潰し、メンバーの変化・組織の変化を加速させてあげることくらい。

複雑なものに対して事前に大きくやることは決めない。

クネビンフレームワークそのものですね。

www.slideshare.net

複雑なものに対して大きく計画駆動するのは、アジャイルで進むべきドメインに WF で突撃するのと同じくらい無謀です。監察大事。超大事。

まずは、小さく成功する。(改善する、だけではない)

改善する、だけだと、そこで ”良かったね” で止まってしまいがちになります。

メンバーが主体となって意識を持って、彼ら自信が「変化して、成功した」の体験を積むことで、コレから先に向けて変化するイキモノになる一歩が踏み出せます。

っていうか、そこで、カイゼンへの踏み出し方まで覚え始めてもらわないと、後が辛いです。

いきなり大きく変わ流のは難しいので、小さく改善する、で、成功した仲間(イキモノ)を増やす。

大きく広げる時にはそういったアプローチが後々重要になります。

#個人的に、過去に関わったメンバーが、全く異なる場面で、全く知らない方へアジャイルコーチングしている場面を見たときは超嬉しかったです。そういう仲間を増やすのは、少しだけ推進する人の心の支えになったりします。少しだけ。


3.トップダウンがあってもいいけど依存はしない

コレはちょっとだけ複雑な話?になります。

トップのコミットがあると、とてもスムーズにことが運びます。

体制図にもない状態から参画したこともありますが、まあまあ大変でした。

ある程度の Authorize はちょっとだけ虎の威を借りて仕事を進みやすくできます。

とはいえ、「●●事業部長がやるといっているので!」と印籠のように使うのは危険が多いです。

だいたい、1. の落とし穴の派生系で、私+アジャイル VS 現場、の構図になりやすく、推進しても効果に現れにくいです。

(なお、●●事業部長は味方じゃなくなったりします。突然に。)

なので、バランス大事にして進めるのが良いです。

Fearless change でも触れられているように、トップのサポートはとても強い武器になります。

Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン

それがあるだけで、(睨まれる心配がない)という、不安も払拭できますので。

(やらないと睨まれるかもしれない、という消極的な積極性につながることもありますけど)


4.手法ではなく、課題から始める

一番大事だけど最後になってしまった。

スクラムとかカンバンとか、SAFe だとか LeSS だとか、全部手法です。

現場の課題が何で、それを解決できるのがどの手法なのか、を探すのが一番大事です。

手法が先じゃなくて、課題が先。

お薬が先じゃなくて、症状が先。

症状を診断して、病名を突き止めて、処方(手法)を提示する。

MR にならないでください。医者になってください。解決策の手法を目的にしないでください。

何度でも言いますが、

課題が先。手法は後。

スクラムが好きなのはいい、アジャイルが好きなのはいいですが、大事なのは、

顧客とプロダクトを見て、自分たちの課題を見つけて最適化し続けること。

#課題を照らし出すための手法として機能するいろいろな方法(スクラムだったり、カンバンのボトルネック探しだったり)がありますけどね。

どこかの誰かがスクラムでうまくいった、としても、それはあくまで「彼らの課題」に対して、その手法が機能した、ということです。

あなたに同じ「課題」があるとは限らないです。

形だけ真似するカーゴカルトは危険の塊です。注意。超注意。

カーゴ・カルト - Wikipedia

課題が見つかったら、どういう方向性で改善をするのかは、アジャイルに合わせましょう。

Agile manifesto の価値と原理があるので、そこから適当に導いてみましょう。実験しながら。

解決策はいろいろ取れるので、注意しながら進めましょう。

「問題が再発しないように、リリースまでに必要な仕様を網羅してから実装を始める」

とも解決できれば、

「さっさと問題に気づけるように早くレビューする」

とも解決できたりするのと同じです。解決の方向性が大事。

#適当にロジカルシンキングするといかにもそれっぽいソリューションは出せるので、とても注意しましょう。

#なぜなぜ分析なんてしても、見る人が甘ければいくらでも恣意的に曲げられるので。


っていうのを書いてたら、@Ryuzee 大先生がもっといいことを分かりやすく書いてたのでそっちをみましょう。(投げやり)

www.ryuzee.com


推進する人の集まりである、アジャイルリーダーシップサミット2019に参加できそうです。楽しみです。

www.agileleadershipsummit.org

DevOps は組織や文化の話なのか?

DevOps は組織や文化の話なのか?

TL;DR

  • 畢竟そうなるけど背景を踏まえて理解しようね。

  • その前にいっぱいやるべき事を無視して DevOps!は違うんじゃないかな


DevOps 素晴らしいという話?

最近話題の DevOps

猫も杓子も DevOps

これからやりたい DevOps

みんな大好き DevOps

そんな DevOps の話

DevOps, DevOps ってなんだ。


宇宙刑事ギャバン

よく聞くこと

DevOps はツールやプロセスではなく組織や文化の話だというコラムをよく見る。

DevOps志向の組織づくりをいかに進めるか|IT Leaders

なんでそうなるのか?っていう整理がしたい。(イマココ)

DevOps の経緯を知る

例のハートマークこと必ず現れるいつものアレ。

www.slideshare.net

2009 年に発表

「毎日何回もデプロイしてるよ」

→ 「マジか」→そして DevOps ブームへ

そもそも 10 deploys/day の何が嬉しいのか

みんなデプロイ回数でお金がもらえる契約とか?

じゃなくて、早く Production で使いたいから

  • 作り出した価値を早期に獲得したい
    • どんなにカッコよく作っても本番で使われないソフトウェアに価値はないから。
    • 本番で使われるのを待ってる間に作ったモノの価値が下がる(ビジネス的な熱が冷める)
  • 正しいものを作ったのか、リリースしてフィードバックを早期に得たい。
    • それにより、思い込みで作ってしまうサンクコストを減らしたい。

だいたいこの2つ。要は価値収益の最大化とリスク低減に効果がある。

そりゃあやる価値あるよね、というのはわかる。

(ココがやる理由として腹落ちしないなら無理してやる必要ないんじゃないかな!)

(遅くていい理由で被害を被るのはビジネス側だからあんまり気づきにくいしね!)

バリューストリームマップの話

バリューストリームマップというものがある

元はトヨタかな?

www.itmedia.co.jp

全体を見てボトルネックを探すことができる。

リーンで目指しているように、ボトルネック以上のパフォーマンスはでないので、解消すべき最大のボトルネックこそが、カイゼンをする最優先箇所。

ボトルネックでない部分をカイゼンしてもトータルのパフォーマンスは上がらないから意味がない。

なんで DevOps がバリューストリームで課題になってきたのか

アプリはアジャイルになって、リリースがボトルネックになっただけ。

f:id:Bashiko:20190626020029p:plain

そこで DevOps とやらで、リリースの障壁を下げたのが元々。

リリースがボトルネックにならないように、DevOps ツールが増えてきた。

DevOps ツールの話

元々 DevOps で使われるツール群は昔からあったものが多い。Puppet とか。

この辺はサーバのコンフィギュレーションを効率化するための意味合いが強かった。

どっちかというと主目的はインフラ業務(ミドルウェア突っ込んだりとか)の効率化・自動化。今で言うところの RPA。

サーバに SSH して (またはデータセンターでひーこらいいながら) あーだこーだ構成するよりツール一発で出来た方が属人化しにくい。

更にはアプリケーションのデプロイメントだとか、クラウド時代に突入してからはインフラも含めた自動化がその延長で実現出来たので Happy になった。

ただ、これはあくまでインフラ屋さん・運用屋さんの仕事の効率化の側面がメイン。

クラウドでインフラ面の自由度が増えて、デプロイの戦略が多様化出来たので、リリースのリスクが減らせることにより、DevOps が進んだと個人的には思うけど。

もっとバリューストリームを広げて考える

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こんなのが欲しい!から、コレよコレ、サイコー!(またはクソ)までの LT

欲しいと思うのをいかに早く拾えるか。

または、いかに間違いに早く気付けるか。

ここで大体開発チームだけじゃなくて、組織の壁が出てくる

職能性組織の壁、扱う言語の壁、聞いちゃいけない現状のプロセスや体制。

とはいえここに手を入れないと、早く気づく機会を失うので、組織を再編して、職能性ではなく、限りなくEnd-to-End で、Opportunity 獲得 → リリースまでを実現できる組織が必要になってくる。(Measure も必要だけど)

ちょっと感じる、大きめ古めの企業における組織文化の壁

これを進めると、作ったものの正しさをチェックする機能(いわゆるソフトウェアテストとか)ではなく、正しいものを作ったかという検査の機会を持ててしまう。

作る側だけではなく、依頼した側(こういう表現は好きではない)にも、強制的にフィードバックが働くので、投げっぱなしジャーマンスープレックスなビジネスサイドがそのフィードバックに耐えられるかどうかについては、実は文化的に超えないといけない組織は多い気がする。

まあそもそもそこに疑問を持とうとしない、言ったものが作られれば、それをユーザーが使っていようが使っていまいが興味がない、と言う組織であれば、DevOps を進めてバリューストリームの LT を削減せよ、と言ったプレッシャーもないはずだから、課題にもなりにくいかなとも思う。

まあ本来、スクラムでいえば PO が、プロダクトの成功を気にしない、なんてのはあってはならないのだけど。