アジャイル導入がきらいだ
なんかよく見かける文言、「アジャイル導入」
この言葉が好きじゃない、と言うか嫌いだ
「導入」ってことは外からインストールするといった意図であろう
つまり対象は未インストールだ
という意図に気づいているかいないかはともかくその構造が背景に認識されている
あれ、アジャイルって形容詞で程度問題じゃないんだっけ?
相手のアジャイル度合いがゼロだって判断が伴ってないですか?
って気分になる
で、大体こういう方々が現場に行くと、できてないことリストとやるべきことリスト (施策、とか、打ち手、みたいなどうでもいい単語に置き換えられがち)
一方で、今の現場、現状のありざまが、どれくらいアジャイル度合いがあるか、といったことはまず話されない
目に入ってないか、せいぜい、どストレートなダメ出しが憚られるのでお通しレベルの現状褒めが出てくる程度
これって問題か?別に問題じゃなくない?だって現場は改善されるよ?みたいな
その現場が教科書から外れてる理由ってはその現場とチームが抱える制約やコンテキストやナラティブの帰結なので、そこを見ないで教科書だけ見ても効果がないんよ
患者を見ないで医学書だけ見てる医者みたいなもんで、できるのはせいぜい外科手術の対処療法だけ
なんなら元のコンテキストの制約が悪さする方向になってしまって悪化することもたまにある
なので、教科書とかガイドとか他チームの取り組みとか眺めてないで、まずチームを観察しましょう
初めて入るチームなら、まずそのチームがやれている良い所を10個見つけましょう
それを見つけた上でなお、相手が「アジャイルになっていない」ので、啓蒙(無知に教えるの意)、導入、という言葉を使いたいと思うかよく考えるべき
まあ現場から遠いマネージャに話すには使いやすいんだろうし、商業主義的にコンサル屋さんが商材を売りに来るいつものパターンでDXとかと変わらんレベルで扱われてるんやろな、とは冷静になって察するけど。