海と山が好き

海と山が好きだけど埼玉に住むおっさんが遭遇したアジャイルとかのはなし

アジャイルコーチングとナラティブへのリスペクト

◆「ナラティブへのリスペクト」とは?

アジャイルコーチングにおける「ナラティブへのリスペクト」とは、 目の前のチームや個人がこれまで積み上げてきた「物語(ナラティブ)」――すなわち、

その人・そのチームが何を大切にし、どう戦い、何を選んできたかという“歴史と思い”を尊重する態度

のことです。

◆ なぜ重要か?

アジャイルコーチはよく「正しいアジャイル」や「理想的なチーム像」を頭に描きがちですが、 それを現場の“物語”を無視して上書きしようとすると、拒絶や反発を生みます。

例: • 「スプリントやってないんですか?ダメですね」 • 「ふりかえり、意味あります?やってるだけですよね?」 → これは、現場の“文脈”や“背景”をすっ飛ばした否定です。

でも実際には、

  • 過去にアジャイル導入でつまずいて信頼を失った
  • 組織構造の制約の中で、工夫して今のやり方に落ち着いた
  • チーム内で何度も衝突を乗り越えて今の暗黙のルールがある

など、1つひとつの選択には、その人たちの“語られざる物語”があるのです。

◆ ナラティブへのリスペクトの実践例

●「問い」を使って背景をたずねる

「なぜこのやり方をされてるんですか?」ではなく、 「このやり方が生まれた背景に、どんな出来事があったんですか?」

→ 批評ではなく、理解への姿勢

● 言葉の奥にある経験に共感する

「それって、きっとすごく大変な時期でしたよね」 「その選択、当時はベストだったと思います」

→ 正誤よりも、そのときの“人の重み”に寄り添う

● ナラティブに“新しい章”を提案する

「このチームは、ずっと顧客を第一に考えて動いてきましたよね。 それを活かしながら、もう少しスムーズに進める方法を一緒に探してみませんか?」

→ その物語を否定ではなく、発展させる

◆ まとめ:ナラティブを尊重するとは?

否定するコーチ リスペクトするコーチ
「なぜそんなことしてるの?」 「どうしてその選択に至ったのですか?」
「それ、アジャイルじゃないですよ」 「その工夫、今も価値ありますか?」
「正しいやり方を教えます」 「このチームならではの進め方を一緒に探しましょう」

💬 一言で言うなら:

“今ある形を変える前に、その形が生まれた物語に耳を傾ける” それがアジャイルコーチに求められるナラティブへのリスペクトです。

うーんこのAI感

形容詞を使うときは気を付ける(特にふりかえりとか)

 

振り返りとかの議論で「形容詞」が出たら気をつけろという話

ふりかえりやスプリントレトロスペクティブといった、日々の作業の遂行から少し離れたメタ的な活動になるスプリントレトロスペクティブやふりかえり、その他組織開発などのディスカッションの場面で、よく「認識が合わない」問題 に遭遇します。

で、よく眺めてみると、これらの認識合わない問題って、たいてい「形容詞」が中心にいることが多いです。

  • 品質が 低い
  • 進捗が 遅い
  • 手戻りが 多い
  • etc etc ...

チームの作業やコミュニケーションの質を評価するためにさまざまな表現が使われますが、その中でも形容詞は感情や評価を端的に表現しやすく、頻出単語になると思います。

某有名フレームワークなんかでも、よかったこと、とか使われてたり。

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アジャイルをスケールしたいときの注意点

人間だれしも大きいものが大好きなので、大きいままやってもムダじゃね、な精神から生まれた(嘘)アジャイルもスケールさせようとするのは、ピラミッドや天守閣が巨大化していったのと同じくらい自明なのでしょうがない(諦め)

 

で、大規模アジャイルがクソ扱いされる場面はとてもよく見かけるし、大規模にしました!っていう場面もよく見かける。

 

果たして大規模アジャイルってどうなんだ。

 

昔そんなの書いた気はする。

大規模にアジャイルをやるにはどうしたらいいか、に対する答え - 海と山が好き

 

身もふたもない結論で話をしていたけど、それでもやっぱり大規模にやりたいって人は後を絶たない。

(というかスクラムマスターが昇進したりして影響力を持つと大体そういうことをしようとすることが多い気がする。)

 

これまでに経験してきた 3~4チームといった小規模なものから、12,3チームといった規模のアジャイルプロジェクトを見てきて、いくつか大事なポイントは見えてきて、スケールしたときに考えるべき注意点ってことでまとめておきたい。そのうち忘れるので。

 

スケールしたときに考えるべき点は、主に以下の3つな気がしている。

① アジリティ

② エンゲージメント

③ 顧客理解

 

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① アジリティ

速くいきたければ一人で行け、のことわざではないが、取り組む人数が増えるほどスピードは下がる。

創業期は少ない人数でやりたいことがすぐに実現できたのに、チームや会社が成長して人が増えてきたら、何をやるにも時間がかかる(=リードタイムが減る=アジリティが下がる)ようになった、、っていうのをとてもよく見る。

つまりスケール時の注意点①は、

1チームでやってたときよりも、
バリューストリームのリードタイムが悪化していないか?

となる。(自分に刺さって死ぬ)

解決するための手段としては、Team Topology のような形での組織・アーキテクチャを設計することが組織的な取り組みとしてはベターな解な気はしている。

あとは書くな・話せ、の徹底とか。

(ご参考:【資料公開】30分で分かった気になるチームトポロジー | Ryuzee.com

 

② エンゲージメント

規模が大きくなるほど、目的に対するエンゲージメントが低下しやすい。

社会的手抜きではないが、エンゲージメントを維持するのに多大なコストを支払う必要が出てくる。

解決策はいつの世も一緒なので割愛。

 

③ 顧客理解

チームが増えるにしたがって、顧客の顔が見えないケースが非常に増えてくる。

XP でいえば顧客同席だったのが、Scrum になるとプロダクトオーナーを介するようになったり(話すなとは言っていないが話さないフォースを生みがち)、組織が大きくなると、PO すら営業やマーケ・カスタマーとしか話してない、みたいなことも出てくる。冗談のような悲劇(よく見る)

というわけで注意点③としては、

1チームでやってたときより、顧客とエンジニア間のコミュニケーションホップ数が悪化していないか?

になる。

結果として、顧客のことがわからん、何を作っているのかわからんが指示通りに作る、みたいなことがよく起きる。

結果として、PO がそう言ったんじゃないですかーとか、チケットに書いておいてくださいよ、みたいな内ゲバが起こりがち。何と戦っているんだ俺たちは状態。

解決策は、、、、、、、現場に行けとしか。

 

要は創業期の熱量やスピード感をスケールしても末端まで維持できてるか?がわかりやすい観点かもしれない。

 

とはいえそれらの指標がどれくらい悪化するか、悪化したところでどれくらい影響があるか、その分のメリットを享受しているか、はコンテキストによるので、目をそらさずに Struggle してね。

(PO だってうまくいっているからパターンなんだから。It Depends よ。)

大企業でのアジャイルがアレな理由

# 大企業でのアジャイルがアレな理由

 

大企業でのアジャイルがアレな理由

コスト意識が無い。
ヒットさせるために最速でゴミだと気付きたい、という意識はない。
サンクコストを追い求める。
むしろ新しい手法にチャレンジしててえらい!って手法の採用自体が目的化する。
とくに Lean discovery なサービス創造とか。
誰に踊らされているのか分からないが、突然新しい手法に目覚め、やったこと自体を評価してもらい、成果物はアピールするが、結果は見ていない。
本来は結果を出す(=サービスとして売り上げて生きていく)ためにLean なプロダクト探し、アジャイルなプロダクト実現があるのに、その逆。
それを生み出しているのは、圧倒的なコスト意識の低さ。
与えられている投資に対して、いつまでにどの程度のアウトプットを出さないといけないか、という意識が低い。コケても死なないし理由を作るのが得意な賢い人も多い。
と同時に、大企業ならではの管理費用の高さがあり、社員数名を投下したコストを回収する売り上げ発生なんてとてもじゃないが無理。
(代わりに、福利厚生とか、社内サービスは充実しているんだけどね。)

なので、大企業でアジャイルじゃないと生きていけない、みたいなとこは少なくて、作りすぎの無駄とかと一緒にスプリントを重ねるは肥大化プロダクト開発が多いような気はする。

まあ物量でフォロワー戦略取るのが賢いよね、体力あるし、と言われれば、それはそう。。

アジャイル導入がきらいだ

なんかよく見かける文言、アジャイル導入」

この言葉が好きじゃない、と言うか嫌いだ

「導入」ってことは外からインストールするといった意図であろう

つまり対象は未インストールだ

相手はアジャイルじゃないからアジャイルにしてやろう

という意図に気づいているかいないかはともかくその構造が背景に認識されている

あれ、アジャイルって形容詞で程度問題じゃないんだっけ?

相手のアジャイル度合いがゼロだって判断が伴ってないですか?

って気分になる

で、大体こういう方々が現場に行くと、できてないことリストとやるべきことリスト (施策、とか、打ち手、みたいなどうでもいい単語に置き換えられがち)

一方で、今の現場、現状のありざまが、どれくらいアジャイル度合いがあるか、といったことはまず話されない

目に入ってないか、せいぜい、どストレートなダメ出しが憚られるのでお通しレベルの現状褒めが出てくる程度


これって問題か?別に問題じゃなくない?だって現場は改善されるよ?みたいな

その現場が教科書から外れてる理由ってはその現場とチームが抱える制約やコンテキストやナラティブの帰結なので、そこを見ないで教科書だけ見ても効果がないんよ

患者を見ないで医学書だけ見てる医者みたいなもんで、できるのはせいぜい外科手術の対処療法だけ

なんなら元のコンテキストの制約が悪さする方向になってしまって悪化することもたまにある

なので、教科書とかガイドとか他チームの取り組みとか眺めてないで、まずチームを観察しましょう

初めて入るチームなら、まずそのチームがやれている良い所を10個見つけましょう

それを見つけた上でなお、相手が「アジャイルになっていない」ので、啓蒙(無知に教えるの意)、導入、という言葉を使いたいと思うかよく考えるべき


まあ現場から遠いマネージャに話すには使いやすいんだろうし、商業主義的にコンサル屋さんが商材を売りに来るいつものパターンでDXとかと変わらんレベルで扱われてるんやろな、とは冷静になって察するけど。